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2018年4月27日更新

第3回労働者自主福祉講座 開催

 4月21日(土)、エルおおさか南館・南ホールにおいて、第3回労働者自主福祉講座を開催しました。

会場の様子

会場の様子

 今年のプログラムは、以下のとおりです。

  • 講義1 労働運動・労働者自主福祉運動のこれから ~次代を担う役員に寄せる期待~
    講 師:連合総研理事長 古賀伸明氏
  • 講義2 元気が出る労働映画
    講 師:大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)  館長 谷合佳代子氏
  • 講義3 大阪における子ども食堂の取り組み~にしなりこども食堂の取り組みから~
    講 師:特定非営利活動法人 西成チャイルド・ケア・センター 代表理事 川辺康子氏
  • 募集チラシ<PDF>

 講義1では、「何のために働くのか」という投げかけのもと、1989年のベルリンの壁の崩壊や天安門事件、1997年のアジア通貨危機、そして2008年のリーマンショックという歴史的な節目を例に挙げながら、目指すべき目標そのものを設定する時代になっていることを問いかける内容でした。

 現在の日本社会においては、経済の低成長、意識や価値観が多様化する中で、成熟社会にどう対応するのか、また、少子高齢化や人口減少、長寿社会への対応や社会保障制度の組み替え、格差・貧困問題など、日本社会の持続可能性に向けた課題が提起され、国民的社会性のある課題への挑戦として、苦しいけれどエンジョイすることを大切に、職域・地域で信頼と共感を得られる運動を展開しようと、「次代を担う役員に寄せる期待」として力強く訴えられました。

講義1 古賀理事長

講義1 古賀理事長

 講義2では、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)の事業説明から始まり、大阪府の補助金カットにより、「日本一貧しい図書館」として運営している状況が報告され、エル・ライブラリー事業への資金協力も要請されました。

 元気の出る労働映画の紹介では、日本の貧困・ブラック企業問題、フランスと中国の労働と貧困、韓国の非正規労働運動を描いた作品紹介やプロの仕事ぶりに感動する映画紹介など、谷合講師の作品の見どころに対するまとまりのある巧みな解説に感心しました。

 なお、「吟遊旅人」という谷合講師の個人サイトには、約2,000本の映画評がWeb上にアップされているそうです。

講義2 谷合館長

講義2 谷合館長

 

 講義3では、「子ども食堂は、やりたくて始めたものではない」。川辺講師自らの体験談をベースに、2010年に開設した「あそびの広場」での子どもの荒れた態度に接し、子どもたちの空腹を満たすことで荒れた態度を改めさせることができないかと思い、月2回の料理教室を開設。子どもたちもエプロンや三角巾を持ってきて、一緒にご飯を作り、一緒に食事をするようになった。そんな簡単なことで子どもたちとの触れ合いを通じて子どもたちが抱える問題や背景が見えるようになってきたと、2012年の「子ども食堂」開設に至る内容報告がありました。

 最初は、周囲の反対もあり一人で始めたとのことですが、子どもたちが手伝ってくれたことにより、資金的には相当の持ち出しもあったようですが、徐々にボランティアで手伝ってくれる人の輪も広がり、フードバンクとの連携も始まる中、2013年からは「週2回・無料実施」する「にしなりこども食堂」に名称変更し、現在では、週2回の学習支援も実施されています。しかし、橋下市政の影響により開設場所として利用してきた市民交流センターが2015年に廃止され、場所変更を余儀なくされながらも、2018年からは市営住宅の1室で継続実施されています。

 直近の状況として、全国では2,289カ所で開設されているとの報道もありますが、閉鎖される子ども食堂も多いとのこと。子ども食堂を通じてお腹も心も満たされる「子どもの居場所づくり」の大切さが、ひしひしと伝わる講演内容でした。

講義3 川辺代表理事

講義3 川辺代表理事

  また、急な要請にも拘らず、皆さんの心温まるご協力により、会場カンパは57,758円が集まりました。こども食堂ネットワーク関西へお渡しさせて頂きましたので、ご報告させて頂きます。皆さんのご協力に感謝申し上げます。